40代で英語のスキルが急に必要になるケースも、最近多いのではないでしょうか?
- あなたの部下に外国人が加わった。
- 国内のクライアントだけでなく、海外のクライアントとのやり取りも増えた。
- 会社での会話に横文字(英語)が多用されている。
近年の流れから英語のやり直しも必要になってきているように、私は感じます。
今回私の経験からもっとも効率的な学習法をお伝えしていきます。
40代からの英語学習、どこに時間をかけるべきか?
ビジネスマンは基本時間がない、だから短時間で効果のある勉強法を求められます。
学生時代にやっていたテスト用の勉強方法では、はっきり言って英語を伸ばす事は出来ません。
一瞬の知識にはなりますが、実用的な英語の習得には繋がりにくいのが現実です。
英語技能にはリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングに分かれていますが、各技能を一つずつ伸ばすのでは時間があまりにも足りません。
では全技能に響く効率の良い学習とは何でしょうか?
それがリーディングとライティングを組み合わせた学習法です。
リーディングで得られる4つのスキル
リーディングでは4つのスキルを総合的に伸ばすことができます。
- 語彙力
- 文法感覚と表現力
- 読解力
- 会話力
語彙力
語彙力とは文章中の単語やフレーズの意味を理解する能力です。
メール文、会議資料、契約書、英会話など様々なシーンに必要な力です。
文法感覚と表現力
文法感覚と表現力と言われても、ピン!と来ないと思うので例と一緒に説明いたします。
文法感覚
「文法感覚」は簡単に言うと文法規則を意識的に考えなくても、正しい構文や表現を自然に使える能力を指します。
「文法規則を意識しなくても正しい構文が選べる」
これは「主語が三人称単数のときに動詞に ‘s’ がつく」というルールが感覚として定着している状態です。
「意味と文構造を瞬時に理解できる」
表現力
英語の表現力とは適切な単語やフレーズを使って、自分の意図を正確かつ効果的に伝える能力を指します。
「多様な表現を使い分ける力」
同じ意味を持つ異なる表現方法を場面に応じて選択できる。
「ニュアンスやトーンを調整する力」
フォーマル/インフォーマルな場面に応じた適切なトーンを使う。
「イディオムや慣用句を活用する力」
ネイティブらしい自然な表現を取り入れる。
読解力
読解力とは英語の文章を正確に理解し、その背後にある情報や意図を把握する能力を指します。
「文脈からの推測力」
知らない単語や表現が出てきたときでも、前後の文脈や状況から意味を推測する能力。
「主旨や目的を掴む力」
長い文章を読んだときに、筆者が最も伝えたいメッセージや目的を把握する能力。
「情報の関係性を理解する力」
主張、理由、例などの情報がどのように繋がっているかを把握する能力。
会話力
会話力は「英会話」をする力ですね。
音読を行うことで「英会話」をする上での基礎的な力を養うことができます。
語彙力とフレーズのストックが効果的に増える
リーディングを通じて、新しい単語やフレーズに出会うことで、実際の会話で使える表現が増えます。
これは、意思決定を相手に任せるときの自然な言い回しです。
実際の会話で応用すると
- (相手)「Where should we go for lunch?」
- (自分)「It’s up to you!」
このように返事をすることで、軽快な会話の流れを作れます。
正しい発音とイントネーションを身につける(音読を活用)
音読を取り入れることで、リーディング中に出会ったフレーズや文章を発声し、発音やリズムの練習ができます。
この「completely」って、ビジネス英語でもよく使われますが
意外に発音が難しいです。
音声の真似をしているうちに必ず発音できるようになります。
文法的に正確な文を自然に話せるようになる
文章に繰り返し触れることで、正しい文法構造が感覚的に身につきます。
即興力が高まる(反復音読で強化)
音読を繰り返すことで、リーディング中に覚えた表現が口から自然に出るようになり、会話のテンポが良くなります。
ディクテーションで差をつける!聞いて書くの効果
ディクテーションはネイティブ音声を聴いた後に、英文を書き出す学習法ですが、
どのように英語の能力を引き出してくれるのでしょうか?
大きく3つの力をつけることができます。
- 日常会話だけでなく会議や電話会議で必要なリスニング力
- 正しいスペリングと文法を体得する
- ビジネスメールやビジネス会話で使う表現力や語彙力
詳しくどのような力がディクテーションで得られるのか、見ていきましょう。
1.リスニング力の向上
ディクテーションを継続していると、リスニング力が飛躍的に向上します。
英語の音を聞き取るだけでなく、それを文字に起こす作業をすることで3つの技能が強化されます。
音の認識力が高まる
英語特有の「音のつながり」や「弱音」「省略」を正確に聞き取る力がついてきます。
スピード感に慣れる
ネイティブスピーカーの速い発話に慣れていきます。
特にビジネスシーンでの電話や会議の音声理解に効果的です。
重要な音を拾うスキル
聞き取れなかった部分があっても、文脈から必要な情報を推測する力がついていきます。
2.文法感覚の定着
リーディングでも文法感覚が養われるのですが、ディクテーションは聞いた音声を文字に書き起こすので、文法感覚の定着をさらにサポートします。
ディクテーションで以下の点が強化されます。
文法の即時確認
書き取った文章が正しいかどうかを確認する過程で、文法が自然と復習されます。
音と文法の一致を学ぶ
聞こえた音がどの文法構造に対応しているのかを理解することで、文法規則が音として身につきます。
文法的な曖昧さを解消
聞いたまま書き出し、後で文法的に検証することで、自分の弱点に気づきやすくなります。
3.語彙力と表現力の向上
ディクテーションでは、新しい単語やフレーズに出会い、それを記憶する機会が増えます。
書くことで記憶が強化され、実践的な表現力が高まります。
新しい単語の吸収
聞き慣れない単語をその場で書き起こし、文脈で意味を推測しやすくなります。
多様なフレーズを学ぶ
よく使われる表現やイディオムを自然に吸収できます。
スペルミスや聞き間違いの矯正
聞いた音を正確に書く作業を繰り返すことで、スペルの記憶が定着します。
リーディングとディクテーションを組み合わせた最強学習法
これまで説明したリーディングとディクテーションを組み合わせることで、効率的に英語力を鍛えられます。
では具体的にどのような学習をすればよいのでしょうか?
簡単に説明すると3つのステップに分けられます。
- 短い記事や文章を音読する
- 聴いて書く
- 書いた内容を音声と共に確認する
以上のステップをどのように進めていくのかを説明いたします。
1.短い記事を音読で読む!
英語の記事や文章は音声付きの教材を使いましょう。
そして、読むときは必ず音読で読みます。
ポイントは以下の2点です。
- 記事全体を音読で読む
- 記事の音声に合わせてオーバーラッピング方式で再度読み直す
英語を声に出して読む事で、脳が活発に動き英語インプットに効果的です。
オーバーラッピングとは音声に合わせて音声をものまねをする学習法です。
正しい発音とスピーキングの基礎を鍛えられます。
オーバーラッピング方式について詳しくはこらもチェックしてみて下さい!↓↓
短い記事をどうやって見つける?
色んな教材がある中で、短い記事や文章でしかも音声付きの教材って探すの大変ですよね。
私の経験上、非常に使いやすく効果があると感じた2つのアプリを紹介します。
「News in Levels」
「News in Levels」は3段階のレベルに分けて、ニュース記事を読む事ができるアプリです。
それぞれの記事は短くてLevel1が一番理解しやすい記事になっているので、初心者でもディクテーションが始めやすいのがメリット。
音声もあり、アプリ自体も無料なので「損したと感じる」リスクもなくてかなりおすすめです。
「Daily Dictation」
ショートストーリーから会話、TOEICやIELTSまで初心者から上級者まで使えるアプリです。
短い文章を聞いて、入力形式で書き出せるのでノートもペンも入りません。
スキマ時間に出来るぐらいの短さなので、初心者におすすめです。
新規ログインすれば、自身の学習状況も確認できます。
News in Levelsよりディクテーションに特化しているので、音声を聞いた後にすぐ書き出しする学習スタイルになっています。
文章を見ながら音声を確認することが出来ないので、スキマ時間の学習メインで使うのがいいかもしれません。
2.音声を何度も聴き直して書き出す
音声をすべて聞いた後すぐに全文を書き出しできる人は凄いです。
私も流石に1回聞いてすべてを書き出す事はできません。
たったの1文でも、4〜5回は音声を聴き直して書き出しています。
音声は1文ごとに聴いて、書き出すやり方がおすすめです。
最初は主語と動詞を書き出し、その他は何度も聴き直しながら書き出します。
時には何度も聴き直しする事に「こんなに聴き取りが出来なくて私全然ダメだ!」という罪悪感を感じる人もいるかもしれませんが、焦らずに聴きとれた単語だけ少しずつ書き出していけば、次第に要領をつかめるようになります。
「何回も間違いながら英語を伸ばそう!」っていう気持ちで学習に臨めば、気持ちもラクですよ。
3.書き出した文章を確認
音声とテキストを確認しながら、最終的に書き出した文章と照らし合わせます。
間違えがあったら、どう間違ったのかを確認して理解しておきましょう。
よく間違いやすいのが
- 短く発音される三人称の「s」
- 発音のよく似ているthey’reやthere
などです。※あくまでも一例です
ディクテーションは基本ノートに書き出すので、どういう所でよく間違っているのか振り返りができます。
振り返りが出来ていれば、次のディクテーションで自然と間違えやすい部分に意識が向きやすくなります。
意識が向くと自然と集中して聴く姿勢が整ってくるので、聴き取る力が格段に伸びやすくなるでしょう。
続けるコツ:リーディングとディクテーションを日常に組み込む方法
英語はとにかく続ける事が大事なのですが、無理せずラクに学習を日常に組み込むのが大事です。
まずは英語を読む(リーディング)を1日10分やってみましょう。
継続の手順 #1
まずはNews in Levelsを使って、Level1からLevel3までを音読で読みましょう。
一通り流し読みでも良いので、出来たらオーバーラッピングに挑戦します。
News in LevelsのLevel1からLevel3までを1回音読、1回オーバーラッピングで読んでいきましょう。
これで大体10分程度です。
継続の手順 #2
1日10分のリーディングが1週間続けられたら、ディクテーションの練習も入れてみましょう。
最初はDaily Dictationのアプリで1日1問~2問までやってみると良いでしょう。
Daily Dictationは無理せず出来る範囲で学習してみて下さい。
10分の音読・オーバーラッピングにディクテーションアプリで約10分程度。
継続の手順 #3
もし慣れてきたら、News in Levelsのディクテーションにチャレンジしてみましょう。
Level1をメインにディクテーションを行うと良いでしょう。
Level1からLevel3までを音読でまず読んで、その後音声に合わせてオーバーラッピングで読みます。
その後にLevel1のディクテーションを行います。
全体の勉強時間としては30分程度です。
これを毎日続ければ、効果を少しずつ感じられるようになります。
後は、何度も間違えても良いという心構えで学習してくださいね。
英語力が仕事を変える!リーディング×ディクテーションで叶える40代のキャリアアップ
今回お伝えした学習法で私は以下の効果により仕事がやりやすくなりました。
- 英語が聞き取りやすくなった。
- 英語がスムーズに口から出るようになった。
- 文章の組み立てがうまくなった。
ディクテーションで集中して英語を聞いていたので、英語の聞き取りが凄く伸びました。
聞き取りやすくなると、外国人のクライアントとの会話やオンラインミーティング、セミナーも臆することなく参加することができます。
ディクテーションと同時に音読をしていたので、口から英語が簡単に出るようになります。
イントネーションや単語の正しい発音が頭に入っているのと、音読で口の筋肉が英語用に鍛えられたのでスムーズに出るようになったと私は思っています。
リーディングとディクテーションを通して、単語力・文法力が鍛えられたので、外国人クライアントへのメール返信もスムーズに行えるようになりました。
もしあなたがこれから外国人の従業員やクライアントと英語でやり取りする機会があるのであれば、ぜひこの学習法を試してもらいたいと思います。
英語が使えると今後のキャリア範囲が広がるだけでなく、人生観も変わると私は感じています。
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